笹島貴明選手#1

練習に打ち込む笹島選手。その姿は真剣そのもの。
練習に打ち込む笹島選手。その姿は真剣そのもの。

  笹島貴明選手。車いすフェンシングの中で期待のかかる選手の一人だ。笹島選手は、慶應義塾大学の卒業生であり、広報インターンを務める、私たち慶應スポーツ新聞会の部員の先輩にあたる。そのようなご縁もあり、私たちは笹島選手の練習や試合を追わせていただくこととなった。まだ、車いすフェンシングの経験が浅い笹島選手が、今後どのように車いすフェンシングと向き合い、成長を遂げるのかに注目しつつ、密着していきたいと思う。

 

  私の笹島選手に対する初めての印象は、とても気さくな方であるということ。私が練習を見学させていただいている時にも、「気軽にいろいろ聞いてくださいね」と優しい言葉をかけてくださった。しかし、コーチの方との練習が始まると、その温厚な表情から一転、真剣な姿へ。それだけに、車いすフェンシングへの熱心さが伺えた。

 

  20145月、友人とスノーボードをしに行った笹島選手は、ジャンプ台で飛びすぎて姿勢を崩し、そのまま落下。足に障害を負った。半年ほど入院をした後、いろいろなスポーツを体験しているうちに車いすフェンシングに出会った。多くのスポーツの中で車いすフェンシングを選んだ理由としては、「誘ってもらったことと、やってみて面白かったこと」が理由だとおっしゃった。今は、「練習でやったことができるようになっていくのが楽しい」と、練習の楽しさを語った。

 

  大学時代は、剣道サークルとスノーボードサークルを掛け持ちしていたという笹島選手。剣道は、中高時代の部活でもやっていたそうで、剣道の経験が車いすフェンシングにも生きているようだ。車いすフェンシングは、「戦略的なところは剣道と似ているところがある」と語り、相手の癖を見抜いて裏をかく、という試合を組み立てる上での考え方が、車いすフェンシングをする上で役に立っているようだった。

 

2015年11月の発掘事業での笹島選手(左端黄色のTシャツ)
2015年11月の発掘事業での笹島選手(左端黄色のTシャツ)

飛び込んだ車いすフェンシングの世界は、笹島選手にとってどんな世界なのだろうか。練習に打ち込む姿を見ていると、力を伸ばすのが難しい世界ではありながらも、自分の未知なる力を試すことのできるわくわくできる世界なのではないかと感じた。剣道で培った戦略という武器を持つ笹島選手が車いすフェンシングの世界で見せてくれるであろう活躍に期待したい。

(記事・清野日奈子)